直腸性便秘とは?またその改善について
便秘には様々な種類があると言われています。
直腸性便秘もその中の1つだと言われています。
直腸性便秘とは一体どのようなものなのでしょうか?
少し調べてみる事にしました。
調べてみると、直腸性便秘とは、便意があるのに便が出ない症状のようです。
これは、腸の出口付近に便が詰まってしまい、便意が来て便を出したいのに出せない状態の便秘の事を言います。
一般的な便秘は、腸の働きが低下している事による、便意がない弛緩性の便秘がそうですが、直腸性便秘の場合、しっかりと便意を感じるのに出せないため非常に辛いものがあります。
ちなみに弛緩性の便秘は、全体の7割ほどで、残りの2割から3割が直腸性便秘のようです。
直腸性便秘の場合は、しっかりと便意を感じるため、トイレに行きうんちを出そうと排便に挑みますが、頑張ってイキんでもなかなか便が出てくれません。
出たとしても少量しか出ず、いつも残便感を感じて不快感が続くことになります。
■直腸性便秘になりやすい原因とは?
直腸性便秘になりやすいのはどのような理由があるのでしょうか?
直腸性便秘は主に女性や高齢者になりやすい便秘だと言われています。
直腸性便秘は直腸まで便が来て便秘を感じますが、女性や高齢者の多くの方は腹筋が弱いため、腹圧も弱く、直腸に便が溜まりやすくなってしまいます。
それからもう1つ、骨盤底筋が緊張する事で肛門に力が入ってしまいうまく排便できないのも原因です。
骨盤底筋とは、骨盤内の臓器を下から支えている筋肉群の事で、ここが緊張してしまうと肛門も緊張して緩みにくくなってしまいます。
このような主に2つの原因によって、直腸に便が溜まり続け、最終的には便が直腸に溜まり続け膨らんでしまう直腸瘤になってしまいます。
■直腸性便秘の対策とは?
直腸性便秘になると、便意がきてトイレで排便を試みるものの、イキんでもなかなか便が出てくれません。
イキめばイキむほど便が出ない状態が続きます。
そこで直腸性便秘の対策として、様式のトイレの場合、座り方を正しくすると、便がスムーズに排出されやすくなると言われています。
その方法は、
Aお腹を手で押さえ、「軽く」イキむ
B肩の力を抜き、深く深呼吸をする(肛門の緊張が解けやすくなり、排便がスムーズになりやすい)
C@〜Bをしばらく行ってもうまく出ない場合は無理をせず中断し、再び便意が来るのを待つ
前かがみになる事で、直腸と肛門の角度が広がります。
そうすることで、便が下方に出やすくなります。
また、お腹を押すことで腹圧が直腸にかかりやすくなり、深呼吸によるリラックス効果で肛門が緩みやすくなり排便できやすい状態になります。
便意がきて便座に背筋をピーンと伸ばして座ると、一見排便しやすいイメージがありますが、逆のようです。
背筋をピーンと伸ばしたまっすぐな状態の場合、直腸と肛門の角度がほぼ直角になってしまい、排便しにくい状態になります。
■まとめ
直腸性便秘になった場合、「バイオフィードバック療法やバルーン訓練」の訓練で、腹圧のかけ方の訓練や、いきんだ時の力の入れ方などを訓練する事になります。
直腸便秘による直腸溜がひどくなった場合は、手術を行う事になりますが、膣の壁を縫う手術になります。
そのため、手術後性交痛などの後遺症が起きる場合があり、あまりお勧めできない手術法でもあります。
また、便秘に良いとされる食べ物がありますが、ゴボウやイモ類などの「不溶性食物繊維」の場合、便のかさが増してしまい、腸の出口により便が溜まりやすくなってしまい逆効果です。
そのため、キノコ類や果物、海藻類などの「水溶性食物繊維」を食べる事が大切になります。
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